「ねこのす」>「バイクの巣」>XTZ125「ねこちやづけ」の部屋>(現在の位置) クラッチの試行錯誤@
作成2007年11月 最終更新2010年08月16日
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前回の「クラッチが気になっていた」で、XTZ125のクラッチのタッチ不良についていろいろ考察・推測したわけだが、結論は待っているだけでは出てきそうにないので、自分でできそうな事項については自ら確認することとした。
幸い?な事にクラッチが繋がる際のガリガリ感が以前ほどではないにしても若干戻ってきていたので、思いついたタッチ不良の理由に対する対処法をそれぞれ試すことにした。
前回の考察でクラッチスプリングの弱さが原因ではないかと考えた管理人。
本来で有ればバネレートを変えたクラッチスプリングを用意するべきだろうが、とりあえず入手が容易なクラッチスプリングを調達することとした。
まず調達したのは、セロー225W用純正クラッチスプリング(90501−23700)。 XTZ125よりも馬力が大きい分、クラッチの容量も強化されていることだろう。
左側の黄色いスプリングがXTZ125に付いていた標準のスプリング
右側の赤いスプリングがセロー225W用の純正スプリング
二つのスプリングを比べてみると、スプリングの外径と内径はほぼ同じだが、明らかにセロー225用のスプリングが長い模様。 バネレートは手で握った感触からしてセロー用の方が高い(固い)。
標準のクラッチレバーの操作力の(簡易)測定。
一応レバーの同じ位置にワイヤーを引っ掛け、グリップに干渉しないように同じ方向へ力を作用させるように留意して計測している。 なお、レバーのピボット部分は事前にグリスアップし、ハンドルの角度は画像のように左いっぱいに切った状態で統一。
ただし秤は100円ショップで目安器として売られている簡易的なもの。
XTZ125の標準スプリングでは約3.5kgの入力でクラッチが切れ、約1.5kgの入力になった時点でクラッチレバーが元の位置に戻ることが分かった。
で、早速XTZ125にセロー225W用のスプリングを取り付けてみた。 セロー225W用のスプリングは、XTZ125標準のスプリングよりも自由長が長い分、固定ボルトを取り付ける際にある程度バネを押さえて(縮めて)取り付ける必要はあるが、標準のスプリングの代わりに取り付ける事は可能だった。 が、あきらかにクラッチ操作力が重くなりすぎ。
クラッチレバーを強く握ればクラッチは作動している様だが、画像の目安器の測定範囲5kgをはるかに越えており計測不能。 大排気量車のクラッチに比べればそれほど重いとはいえないが、XTZ125には完全に無駄なクラッチの重さだろうと判断。 クラッチワイヤーやその他クラッチ周り機構に負担が大き過ぎると判断し、走行テストまでは行わなかった。
クラッチ容量の大きな機種のスプリングを流用しようとして、セロー225W用のスプリング流用を画策したが、結果は失敗してしまった。 やはりXTZ125への流用パーツといえば、とりあえずTT-R125用の純正部品を使うのが正解であろう。
そこで本命、TT-R125用の純正スプリング(90501−204A0)を調達。
左側の黄色いスプリングがXTZ125に付いていた標準のスプリング
右側の黒いスプリングがTT-R125用の純正スプリング
二つのスプリングを比べてみると、スプリングの内径はほぼ同じだが、TT-R125用スプリング1の方が細く長い。
クラッチレバー操作力の(簡易)測定を行ったが、標準では約3.5kgの入力でクラッチが切れ、約1.5kgの入力になった時点でクラッチレバーが元の位置に戻っていたが、TT-R125用のスプリングに換えてからは、それぞれ約1割ほど操作力が軽くなっていることが分かった。
レーサーであるTT-R125は、XTZ125よりも過酷な条件で使用されるため、XTZ125よりも当然クラッチが強化されていると思っていたが、少なくともクラッチスプリングの操作力自体はTT-R125用の方が軽いようだ。 これではバネレートの高いスプリングを調達する当初の目的からは外れてしまった。
これはTT-R125の最高出力がXTZ125のそれよりもいくらか低いのが原因かもしれない。 またレーサーよりも公道用車両は一般的に走行する距離も大いし、積載重量も大きいため、管理人が思っていたようにレーサーの方が過酷な使用条件とは言えないのかもしれない。
ここでは希望通りクラッチスプリングの強化にはならなかったものの、折角取り付けたので試走してみる。
で、早速試走してみると・・・
「意外とクラッチタッチが良い? なんで?」
どうも前回の推測は間違っていたのか?
⇒しょうがないので試行錯誤Aへ続く
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