XTZ125 「ねこちやづけ」 クラッチ問題の(たぶん)最終回

「ねこのす」「バイクの巣」XTZ125「ねこちやづけ」の部屋>(現在の位置) クラッチ周りの(たぶん)最終回
作成2008年2月    最終更新2010年08月16日

 前回の「クラッチ周り試行錯誤B」で、クラッチ接続時の異音についてはほぼ解決した「ねこちやづけ」。 ただ、クラッチ周りの異音が無くなった影響もあってか、クラッチ接続時に発生する若干の「ガタつき」が気になりだした。
 そこで、これまで気にはなっていたが手をつけてこなかった部分に手を入れることとした。 手を入れるのがこんなに遅くなったのは、前回までの対症療法で異音が収まっていたため特に急いで対処する必要を感じていなかったから。 次のオイル交換周期まで待っての作業開始となった。

 今回手を入れてみたのはこの部分。

 プレートの中央にある六角ナット状の部品(プッシュプレート)。
 ここから見るとナットがプレートに嵌っているようにしか見えないが、下のパーツリストの13番のようにプレートの裏側にツバがあって、16・15番のナットとワッシャで10番のプレートを挟み込む形になっている。
 上の画像で中心部ナット状の部品が周囲のプレート部分より若干飛び出しているように見える。

http://www.yamaha-motor.com.br/cmi/pagina.aspx?1716 から2005年型をダウンロードしてPDFの27ページ)

 ここがなぜ気になったかというと、上に書いたとおり、プッシュプレートからナット状の部品が飛び出しているから。
 つまり、パーツリストの「16・15番のナットとワッシャ」と、「13番のプッシュプレート」で、「10番のプレート」を挟み込む形であるが、プッシュプレートのナット型の部分がプレートよりも飛び出している(厚さがある)ため、いくらナットとワッシャを締め込んでもプレートを完全には固定できず、遊びがある(ガタがある)状態になってしまうのだ。


 プレートを反対側から見た図


 ワッシャとプレートの間に若干の隙間があって、プレートがガタつく。


 そこで、プッシュプレートのナット状部分よりも内径の大きいワッシャを追加で挟み込んで、ガタつきを押さることにした。 プッシュプレートのナット状部分の厚みを削るよりも容易だと判断。


 当然、クラッチの再調整が必要になるので実施。

 調整完了後、元どおりに組み直して試運転に出かける。

 こういった作業後の確認では、効果が数値で表せるものは問題無いが、異音とかガタつきといった体感的な異常については非常に評価し難い。
 管理人が作業して自ら試運転・確認する場合、作業の効果を大きめに評価する傾向にあるので、はっきりいって何割か値引いて受け取る必要があることを先に言っておく。

で、結果については、

 今回の作業はこれまでクラッチ周りで行ってきた作業の中では一番効果があったと思われる。。

 もちろん、これまでも作業直後の試運転では非常に良い結果を示すが、しばらく運用するうちにだんだん不調が戻ってくるような事が多々あった。 そのため今回は試運転でも荒いクラッチ操作や強引なシフトダウン、急発進も行って確認しているが、今までのところ問題は出てきていない。

今回のまとめ

 XTZ125「ねこちやづけ」のクラッチ問題は、
@ プレートのガタつきが根本的な原因で、
A それによって引き起こされるクラッチの異音・ガタつきをこれまで「各プレートの角落とし」等の「対症療法」で解消してきたが、
B 今回の作業で根本原因が解消したため、全般的に問題が解消したもの。
  と、管理人は勝手に推測した。 (それぞれの要因が複合的に絡んでいた可能性もあるが。)

 これまで、XTZ125のクラッチ周り問題解消作業では、
「プレートの角落とし作業」で「ガリガリガリ・・・」が「ガリ」に、
「クラッチスプリング交換」で「ガリ」が「ガッ」というように遠回りしながら改善してきたが、今回の作業でほぼクラッチの問題は全面的に解決したと判断、今後しばらく運用して問題が無ければ、ひとまずこれにてクラッチ周りの最終報告とする。


その後

 ワッシャ導入後200kmほど走行したが、今のところ異常なし。
 適当なワッシャを使用したため、ワッシャの強度が不足してワッシャが変形し、再びガタが出始めるかと予想していたが、200km程の走行ではまだ持ちこたえている模様。
 今回の作業で、パーツリストの「13番のプッシュプレート」と、「14番のロッド」のガタが無くなった訳だが、これとクラッチのガタつき問題解消との因果関係はイマイチはっきりしていない。
 クラッチを接続する際、
@ 「14番のロッド」がガタついて、
A 「13番のプッシュプレート」がガタつきながらスプリングに押されて移動
B プッシュプレートがガタついているため、各プレートがガタついて圧接
C 各プレートがガタついて圧接するため、クラッチがガタつく?
 のだろうか?

 いまいち問題の発生原因と解消理由がわからないまま、もう少しクラッチの様子を見ることとする。


更にその後

思えば遠くに来たもんだ。

 ワッシャ導入後1000kmほど走行したが問題なし。
 ガタつき解消の原因は未だ不明だが、ガタつきはおさまっている。 異音も鳴り止んでいる。
 かつて盛大に異音を轟かせて発進していた頃が懐かしい。
 今後、何か問題があれば更新していくが、問題が無ければこれでクラッチ周りの報告を終わることにする。




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