XTZ125 「ねこちやづけ」 整備記録

リアサスペンション周りの整備について。(スイングアームピボットグリスアップ・リアクッションユニット脱着)

「ねこのす」「バイクの巣」XTZ125「ねこちやづけ」の部屋>(現在の位置) 整備記録ァ.螢▲汽好撻鵐轡腑鷦りの整備
作成2008年 2月    最終更新2010年08月16日

走行3万キロメートルの整備
 我がXTZ125「ねこちやづけ」も走行距離累計3万キロメートルに迫り、交換・整備が必要と思われる部分が増加してきた。
 管理人の知り合いによると、「バイクは約3万キロメートルを走行した時点で、手放す(乗換える)か、整備して乗り続けるかの選択が必要になる。」らしい。
 バイクにとって「走行3万キロメートル」は、各種消耗品の交換、その他機構の調整、乗り手の愛着度や別の車種への興味、車両更新予算の蓄積など、いろいろな意味で節目となってくるようだ。

 ところでねこのすでは、慢性的な予算不足により「ねこちやづけ」の更新には予算が付きそうもない。 したがって「ねこちやづけ」にはこれまで以上に酷使に耐えてもらわなければならない。 そこでこの機会にこれまでに気が付いた要整備箇所を重点的に整備することとした。

 今回は「走行累計3万キロメートル整備」の第一弾として要整備箇所の一つであるリアサスペンション周りを点検・整備したので報告する。

注意事項
 本内容はねこのすで行った作業を記録したもので、正しい方法・手順を保証するものではないので注意。
 くどいようだが、今回の内容を参考に作業をする場合には自己責任で行うように。

スイングアーム(リアアーム)とリアサスペンション(リアクッションユニット)の取り外し

 リアサスペンション周りや、他のグリスアップが必要な箇所の分解整備は、確認の意味も含めて新車時に一度行っておくと良いのだが、「ねこちやづけ」では今回まで引き伸ばされていた。

 事前準備としてリアホイール周りを取外す。 その他、
・ドライブチェーン、チェーンガード、チェーンガイド
・リアブレーキペダル周り
・タンデムステップ
等も外している。


 リアサスペンション(リアクッション)の下部マウントボルトを外す。 (使用工具左右とも17ミリ)


 スイングアーム(リアアーム)のピボットシャフトを外す。 (使用工具右19ミリ、左17ミリ)


 取り外したスイングアーム(リアアーム)。 重量約4.4キログラム。


 リアサスペンション(リアクッション)の上部マウントボルトを外す。 (使用工具左右とも17ミリ)


 取り外したリアサスペンション(リアクッション)ユニット。 重量約3.7キログラム。
 度重なる重積載等、酷使の影響か緑色のダンパーオイルと思われる液体が若干量ながら漏洩している。
 本来なら交換又はオーバーホールしたいところだが、今回は諸般の事情により清掃のみで再使用する。


 外したボルト類の確認。 幸いな事に錆等は見受けられない。
 これらのボルト類は長期間グリスアップ等のメンテナンスがされないと、錆によって径が大きく(太く)なり、ナットを外してもボルトが抜けないという事態が発生する(場合がある)。 もしそうなったら大ハンマーでボルトを叩いても抜けないくらいに固着して整備が非常に困難になる。 こうならないためにも早期にグリスアップ等の錆止めをするべきだろう。


スイングアーム(リアアーム)ピボットの確認

 XTZ125のスイングアーム(リアアーム)は、ピボットシャフトとディスタンスカラーを軸にソリッドブッシュが回転することで可動する非常に質実剛健な造りとなっている。
 ニードルベアリング? 何それおいしいの?

 ディスタンスカラー(中央)と、ブッシュ2個(カラーの左右に1本づつ立ててある茶色の筒状の部品)


 スイングアーム(リアアーム)のピボット部分を見る。 標準でグリスニップルが装備されている。 内部の空間は多少広がっており、グリスガンからグリスの圧入を行う場合、完全に充填するにはかなりの量が必要になるようだ。


 ブッシュの内部を確認。 カラーとの隙間に入ったグリスで潤滑されている部分だけに潤滑が困難なところではあるのだが。


 なんと、部分的にグリスが行き渡っていない部分があった。 かなりカジっていたようで、ブッシュ内部はかなり荒れていた。


 当然、カラー側にもかじった痕がある。



 こちらも新品に交換したいところだが、諸般の事情により、紙やすりで均して再利用する。 良い子は真似しないように。


 これでもかとグリス塗布。 グリスが多ければ多いほど潤滑性が良いというわけでもないが、少なすぎは問題。
 今回、ブッシュのカジリ付きを見て動揺しているので、通常より多く盛っておく。


 スイングアーム内にも、グリスニップルからの注入では間に合わないとばかりにチューブから直接グリス大量投入である。


 ブッシュとカラーを挿入。 スイングアーム(リアアーム)内のカラーとブッシュ周りにグリスが充満するまで充填。


 カラーを押し込んでも内部の空気が圧縮されるため、手を離すとカラーがゆっくり飛び出してくる。 グリスによって気密が保たれているので、潤滑状態は良好だと思われる。

リアアームを組付ける。 ボルト類にはグリースを塗布しておく。

 リアサスペンション(リアクッションユニット)の取付けボルトも充分にグリスを塗布して組付け。


 とりあえず復旧完了。
 整備後に乗った感覚としては、以前と変った様子は無い。
 整備した事実を知っているので、動きが軽くなったような気がしないでもないが、正直なところ明確な違いが判らず。
 強いて言うとダンピングが一層弱くなった気がするが、カジリつき部分の摩擦抵抗が減ったはずなので、そのためだろう。 ダンパー抜けの復旧については残念ながら今後の課題である。

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おまけ

 リアサスペンション(リアアーム)周りについて、ブッシュのサイズを計測してみた。


 スイングアーム(リアアーム)のピボット部内径約24ミリメートル


 ブッシュの外径約24ミリメートル、内径約18ミリメートル


 シャフトの外径と、カラーの内径は約12ミリメートル

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追記

 先週に引き続きDT125Rのリアアーム周りを再度分解整備することにした。 DT125Rのリアアームピボットにはグリスニップルが装備されており、今回の整備ではグリスガンでのグリス補充だけで済ませる予定だったのだが、XTZ125整備の際にブッシュのかじり付きを見てしまったため、ベアリングの状態確認と、ついでにもう一件気になる点があり分解整備を実施することにした。


 DT125Rのピボット部分はエンジンのクランクケースを挟んで左右に分かれている。
 それぞれにグリスニップルが装備されている。 また、確認し難いが内部にはニードルベアリングが入っている。


 ニードルベアリングが入る部分の内径は約28ミリメートルだった。(XTZ125はブッシュの外径約24ミリメートル)
 DT125Rのシャシ周りは、全般的にXTZ125よりも一クラス上級のモノを使用している模様。
 単純にエンジン出力を比較すると、DT125Rは22馬力でXTZ125のほぼ2倍あるので、より強度のある装備が与えられるのは当然といえば当然ではある。

 もちろん、XTZ125のシャシ周りはDT125Rに比べて軽量である等有利な点があり、XTZ125にはより適していると思われるが、DT125RとXTZ125の脚周り流用は、ホイール類を除き困難なようだ。
 今回はXTZ125のリアアームピボット部分について、DT125Rのニードルベアリングを流用できないかと考え、分解してサイズの確認を実施したのだが、残念ながらこのベアリングをXTZ125のブッシュに置換することはできなかった。

参考情報

 DT125R用のカラー。
 外径は約22ミリメートル、 内径は約16ミリメートル、 長さ約66.5ミリメートル。


 もちろんDT125Rのピボットにもグリスを補充しておいた。


 サスペンションがしっかり動くと気持ちがいい。 しばらくは安心して乗ることができる。
 ほとんど運用されていないねこのすのDT125R だが、XTZ125との互換性確認のため、いろいろな箇所を分解され、それに併せて整備も実施されるので、走行距離に対する整備時間は異様に長くなってしまった。

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DT125R(3FW)の仮設部屋できました。



その他

今回のリアサス周りグリスアップ作業は、DT125R(3FW)と同時に行ったので、気が付いた点。

 DT125R(3FW)用のリアサスペンションのリンク部分について、2箇所ほどグリスニップル付きのシャフト(ボルト)が使用されている。 (画像のシャフト3本のうち、一番上のシャフト。 下の黒色2本はXTZ125用のシャフト)
 グリスアップ作業が容易になるのでXTZ125にも流用したいものだが、シャフトの径からして違い流用はできなかった。
 旋盤があれば、標準の部品を加工して容易に製作できそうだが、強度的な自信がもてないのでなかなか実現できない。


 リアサスペンション(リアクッションユニット)自体も太さはともかく長さが大きく異なりスイングアームがそのままでは流用できそうもない。
 そもそもDT125R(3FW)はリンク式で、XTZ125はリンク無しとなっている。 やはり脚周りについてはDT125RからXTZ125への流用は困難だった。


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