「ねこのす」>「バイクの巣」>XTZ125「ねこちやづけ」の部屋>(現在の位置) 洪水の中を走った後に整備してみた
作成2008年09月 最終更新2010年08月16日
前回 「洪水の中を走ってみた。」 で冠水路を走ってみたのだが、水による直接的被害は受けずに済んだ。
しかし、冠水路での走行は通常の通勤運用とは環境が異なり、可動部分等に水が浸入することにより障害を引き起こす可能性もある。
今回は、「通常の整備」と「冠水路走行後の整備」を実施し、ついでに損傷した前輪のニップルを交換したので、参考まで報告する。
ただいま整備中。 本来なら後輪を取り外す際にはトップケースくらい外してから整備を行うべきだろう。
スタンドで前輪を持ち上げる際には、車両後方に重りをつけて後輪を接地させ車体を安定させることも有るが、今回は後輪を外しているので、単に手を抜いただけである。 ちなみにケースの中身は空なのであまり気にしていなかった。
注意事項
本内容はねこのすで行った作業を記録したもので、正しい方法・手順を保証するものではないので注意。
整備の基本的な内容について不明な場合は、「ヤマハの点検整備について」、お気に入りのホンダのメンテナンス講座等で一度確認をおすすめする。
くどいようだが、今回の内容を参考に作業をする場合には自己責任で行うように。
損傷したニップルはとりあえず交換しなければならない。
事前に部品を調達しておいた。 火曜日の夕に発注し、定休日を挟んで木曜日に到着した。
到着したニップル。 MADE IN BRAZILの記載がある。
早速、破断したニップルを外す。 本来ならタイヤやチューブを外して作業するべきだろうが、時間の節約から(俗に手抜きとも言う)チューブの空気を抜き、タイヤのビードを落とした後、画像裏側のビードをタイヤレバーで引寄せながら、画像表側のビードを押し込み、ニップルを脱着した。
取り外したニップル。 破断面を見ると多くの事が推測される感もあるが、ここは気にせず作業を進める。
リムの裏側からドライバーで新しいニップルを締めていく。
取り付けが完了したら、各スポークが均等に張って、リムの振れがないか確認してニップル交換は完了である。
(ねこちやづけ前輪リムに振れがあると、、時速40キロメートル付近で走行した場合に共振周期の関係からかハンドルが振れる。 そのため確認走行の際には時速40キロメートル付近で微妙に速度を変化させながら走行することとしている。)
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冠水路を走行したことによって各部に水が浸入したおそれがある。 バイクにはいろいろ水が浸入すると芳しくない箇所が多々あり、浸入した水によって損傷を引き起こさないよう確認し、必要があれば整備してやらねばならない。
前輪のベアリングの様子。 特に水が入った様子は無い。 せっかくなのでグリスアップしておく。
前輪の反対側、ゴムシールがあるので外すか、ゴムシールの隙間からグリスを入れておく。
後輪のベアリングとドラムブレーキの様子。 ドラムブレーキは構造上どうしても水が入るので冠水路ではブレーキ効きが悪くなりがちである。
ハブ側にベアリングが見えるが、こちらはシール付きである。 このタイプはあまり素人が触らない方が良いような気もするが、確認の意味で整備する。
精密ドライバー(100円ショップ等で売っている)で、シールの端を傷つけないようにめくって外す。
中のベアリングに必要があればグリスを充填する。
今回は水の浸入は認められなかったが、折角なのでグリスを充填しておいた。
グリスをボールの上に乗せておいて、ベアリングを回すとグリスが中に引き込まれていく。
シールを元通りに嵌めてベアリングを回してみる。 特に異常は感じず。 とりあえずベアリングの確認はここまでにしておいた。
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ブレーキ周りも水に浸かったので整備。
ドラムブレーキのシューの様子。 シューに汚れが溜まってブレーキの効きが悪くなっていたので清掃。 ブレーキクリーナーなどで洗い流す。 その後可動部分にグリスを塗布するが、当然ブレーキの摩擦面にグリス等が付着するとブレーキの効きが悪化する。 適合するグリスと用量を確認してから使用されたい。
(ちなみにカムがシューを拡げる際に接触する部分と、シューのアンカーとの接合部に、ごく微量のモリブデングリスを塗っているが、これまで大きな問題は起きていない気もする。 しかしブレーキについては問題が発生すると命に関わるので、素人整備の一例として自己責任の範囲で参考にされたい。)
効きが気に入らなかったり、ブレーキから異音が出たりするなら、シューの摩擦面を紙やすりで荒らしたり、角を削り落としたりすると症状が治まったりする(場合がある)。
「ねこちやづけ」のリアブレーキはあまり鳴かない方だと思うが、他のXTZ125はいかがだろうか?
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以前に痛い目にあったことから、それ以降重点的にグリスアップしてあるリアサスペンション周りであるが、念のためグリスガンを使用してグリスアップしておいた。
詳細は 整備記録D リアサスペンション周りの整備 を参照されたい。
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