XTZ125 「ねこちやづけ」 整備記録L
エンジンオイルフィルター(遠心式)を整備してみた。

「ねこのす」「バイクの巣」XTZ125「ねこちやづけ」の部屋>(現在の位置) 整備記録L エンジンオイルフィルター(遠心式)を交換してみた
    最終更新2010年08月16日

遠心式のエンジンオイルフィルターを交換してみた

 遂に「ねこちやづけ」の累計走行距離は5万キロメートルを突破した。
 正直なところあまり恵まれた運用環境ではないが、クラッチ関連以外にはこれといって問題を起こさない「ねこちやづけ」。 この辺りで日ごろの活躍に感謝して、少し整備しておいてもバチは当たらないと思う管理人である。

 という訳で、走行5万キロメートル突破記念整備の一環として、これまで「気になる」箇所でありながら、なかなか手を出せなかった箇所、「遠心式のオイルフィルター」の交換をしてみた。

注意事項
 本内容はねこのすで行った作業を記録したもので、正しい方法・手順を保証するものではないので注意。
 整備の基本的な内容について不明な場合は、「ヤマハの点検整備について」、お気に入りのホンダのメンテナンス講座等で一度確認をおすすめする。
 くどいようだが、今回の内容を参考に作業をする場合には自己責任で行うように。


遠心式オイルフィルターの取外し

 いつもの様にエンジン右側のクランクケースカバーを外す。 詳細はクラッチ整備の関連を参照のこと。
 作業前の準備としては、エンジンオイルフィルターそのものの調達。(約1,600円くらい)
 ガスケット等は手持ちであるので今回は調達していない。
(大抵の場合ガスケットは再利用している。 破損したときに備えて左右のガスケット各1枚は確保するようにしている。)



 今回、アスト○プロダクツで調達してきたプーリーホルダー。 (参照:http://b.hatena.ne.jp/Alpha21164/20080411#bookmark-8204415
http://hatihima.blog83.fc2.com/blog-entry-627.html
 画像のようにクラッチボスを挟んで固定し、中央のナットを19ミリメートルのレンチ等を用いて外す。
(画像では素手で作業しているが、これは撮影の為に手袋を外した為。 良い子は手袋等で危害防止に努めなければならない。)


 無事クラッチボスが外れた。


 ちなみにクラッチボスの裏側。


 部品を取り外していく。


 プライマリドリブンギアコンプリート(以下:バスケット)も外す。


 バスケットを外した内側。 kazupapa氏「折れた」で問題になったスプリングも確認しているが問題無い様だ。
(参考:http://sug3bike.blog.ocn.ne.jp/kazupapa/2007/10/post_5245.html)


 オイルフィルターをシャフトに固定しているナットを緩めるには、ギアの間にアルミ片を差し込んで回り止めとするようにマニュアル等に書かれているが、実際にやってみると困難なので、


 素直にインパクトレンチを用意してみた。 回り止めが無くても簡単に外せる。 まさに文明の利器。
 今まで素人整備には贅沢であるとの判断から運用を避けてきたが、作業効率を考えると是非欲しい機材である。


 ナットを外すと早速ギアの中にスラッジが見受けられる。



 目標のオイルフィルターを取り外すことができた。


 参考までオイルのフィルターへの出入り口。




 新品のオイルフィルター。

組立開始


 部品は洗浄のうえ、注油して組立開始。


 バスケットの様子。 フリクションプレートの接触部分。 いまのところ凹凸とまではいえない摩耗状況。


 バスケットのライフリング? とりあえず十分注油して組み付けておいた。


整備後の感想

 整備完了後に普段よりも長くキックにてクランキングを実施し、オイルが十分エンジン内に行き渡ってから試運転に出かける。
 もちろん特に問題なしというか、通常の走行ができた。 が、若干予定外の事態が発生。

 オイルフィルターを交換したといって走行感覚が大きく変わることは無いはずだが、今回は若干クラッチのタッチが変っていた。 これまでの穏やかなクラッチから、はっきり繋がることが判るクラッチになった。

本車のクラッチについて

 これまで色々書いてきたように、導入当初はクラッチを接続する際に、「ガリガリ・・・」と異音を発してタッチも悪いものだった。
 それがクラッチとフリクションの各プレートのエッジを削り落としてからは、異音も治まり、接続が穏やかになったものの、まともなクラッチに変身した。
 当初のクラッチに比べればとても扱いやすくなり、非常に満足していたのだが、繋がる瞬間にほんの一瞬「ザザッ」といった感じで接続する様子は(気にすれば)あった。
 これが今回の整備でほぼ気にならなくなり、接続時の感覚ははっきり繋がるようになった。

 原因ははっきりしていないが、ひょっとするとバスケットやボスの取付角度があっていなかったのかも知れない。

 とりあえずオイルフィルターを交換することはできたので、とりあえず満足して報告を終わる。

(作成2009年 4月  内容:走行約50,800キロメートル時)

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参考:オイルフィルター内の様子



 取り外したオイルフィルターの内部を確認したので、参考まで内部の様子を公開。 金属粉やスラッジがほとんど見当たらず、正直交換の必要は無かったようだ。


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