[仮設]ムルティストラーダ620 (MTS620) 「ねこぱんち」がやってきた
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最終更新2008年 6月29日
「ねこのす」にやってきたムルティストラーダ620 「ねこぱんち」。 やってきたといっても販売店までは受け取りに行っている。
車両を受領し、試走を兼ねてガレージまで移動。 その後、とりあえずの整備と各部の確認を実施した。
とりあえず乗ってみて感じた点はこんなところ。
感じた点いろいろ
- クラッチ(レバーの操作に必要な握力)が軽い。 エンジン出力から管理人が勝手に予想するクラッチ操作力に比べてかなり軽く感じる。 普段乗っているXTZ125の異様に軽いクラッチと比べると当然重いのだが、MTS1000DS「ねこびんた」の異常に重いクラッチに比べるととんでもなく軽く感じる。
- ハンドル切れ角はいまいち。 オンロードバイクとしては普通というか、十分な切れ角なのだろうが、ポジション的にオフロードバイク(デュアルパーパス)に近いため、オフロードバイクの様な機動をかけようとするとハンドル切れ角が足りず、慌てることがあった。
- エンジンは活きが良い。 ドカティのエンジンが全般的にそうなのか分からないが、基本的に回せば気持ちよい。 逆に言うと回さなければ気持ちよくない。 まだMTS1000DSに比べて、回すことができる機会が多いのが幸い(さいわい)である。 このエンジンから管理人が想像するに、 「イタリアの道路事情は日本で言うところの高速道路のような高速走行できる気持ちよい道ばかり。」 なのだろうか? 管理人の感覚で気持ち良くMTS1000DSを回すと、免許がいくつあっても足りないだろう。
これは日本車のエンジンがどの回転数からでも良く回るので、管理人が普段シフトアップする回転数が低すぎ、その調子でムルティストラーダのシフトアップをすると、エンジン回転数が低くなりすぎ、振動が出てしまう為であるので、ムルティストラーダに文句を言うのは筋違いではある。
- 低回転域でのエンジン振動は多い。 基本的に回して乗るエンジンだと思うが、国産車と同じように乗ろうとすると、極低回転域でのエンジン振動は多めである。 特にムルティストラーダ系はメーターやスクリーンがハンドルクラウン周りから太めのステーで上に伸びており、これが大きく振動する。 特にMTS620はMTS1000DSよりも極低回転時の振動が多め。 やはりムルティストラーダは回して乗ってやらなければならないようだ。
- 乗車姿勢は非常に楽。 長距離ツーリングに極めて良いポジション。 ツーリングの途中で疲れて体操といった事が必要無い。 ポジション的にはオフロード(デュアルパーパス)バイクのようだが、やや前傾というか、シートに大部分の体重をかける訳ではなく、非常に楽。 前傾の緩いネイキッド的なものか?
- シートの座り心地は極めて良好。 これは特に期待していなかったのだが、シートの座り心地は非常に良い。 これまで管理人が乗ってきたバイクの中でも最も良いクラスだと思う。 また、後席の座り心地も良いようで、後席に乗った人からは好評である。 (後席に人を乗せる場合には背もたれ付きのトップケースを装備しているので、この影響もあるかもしれない。)
- シート高は低い。 もともとMTS620はMTS1000DSに比べてシート高は低いのだが、シートの形状が良いのか、数値以上に足つきが良く感じる。 正直なところ管理人としてはシートをもう少し上げたいくらいである。 また、停車時に片足を地面について車体を支える際にも、シート形状の妙か太ももをシートの角に当てておくことで、楽に車体を支えることができる。
- オプションのセンタースタンドは取り付けに若干問題があったが、整備時や格納時には便利である。 センタースタンドを取付けると、バンク角が多少制限されるため、MTS620の性格からすると、センタースタンドを装備するのは製造者の想定範囲外かもしれない。 しかしガレージ内の限られた空間に所定の機数を格納しなければならない「ねこのす」では無くてはならない装備である。
- 純正オプションのパニアケースホルダーがGIVIのモノキーケースではない。 (素直に純正パニアケースを使えば問題ないのだが。)
- カウルやスクリーンの風防効果は思った以上に良好。 大型ツアラーのCBR1100XXや、俗に言う「パリダカレプリカ」系のカウル付きオフロード(デュアルパーパス)バイク程ではないが、小さいながらスクリーンの効果はある。 風圧による疲れを軽減するだけでなく、飛んでくる虫や汚れを防ぐ効果もあり、ツーリングではありがたい。
- 燃費は良好。 燃費はこのクラスの排気量としては良い方であろう。 タンク容量も十分あり、航続距離も管理人の使用想定には十分。
- 燃料タンクはシート下まで回り込んだ形状で見た目よりも容量が大きい。 タンク給油口も使いやすい。 タンク形状の影響からかサイドスタンドを使って停車し、普通に給油してしまうと、燃料タンクのシート下部分に空気が残ってしまうのか、完全な満タンにはならないようだ。 そのため、給油口の液面が一定のレベルになるように給油時に調整していたのだが、燃費を計算してみると給油ごとに大きなバラつきが出ていた。 この件に気付いてからは、給油時には燃料タンク内部の空気を追い出すように車体の傾斜を調整するようになった。
- ムルティストラーダ系は、「ねこのす」では初のフューエルインジェクション装備の二輪車である。 どのような燃料噴射制御を行っているかは不明だが、MTS1000DSの燃費計等を見ている限りはエンジンブレーキ時等のフュエルカットは行っていないようだ。
- MTS620のメーターは、MTS1000DSのメーターに比べて大変シンプルである。 燃料計は省略され、燃料警告灯のみである。 しかし、もともとMTS1000DSの燃料タンクは 「MTS620に補助タンクも追加しました」 的な形状となっており、燃料計の計測精度ははっきりいって期待できない。 よって、結論的にはMTS620のメーターで十分である。 まあ、瞬間燃費計くらいは付いていればたまには見たかもしれない。
- ブレーキは良く効く。 MTS620はMTS1000DSに比べてブレーキキャリパーが両押し4ポッド等から片押しピンスライド2ポッドに変更されているようだが、管理人の使用状況では、正直十分であろうと思う。
- ヘッドライトは常時点灯式でスイッチは付いていない。 正直なところバッテリー保護のためにもスイッチは装備していたいところである。 日本仕様はスイッチ自体が存在しないのだが、せめてヘッドライトはエンジン始動後に点灯する等の配慮をしてもらえないだろうか。
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