XTZ125 「ねこちやづけ」がやってきた
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記事内容2006年04月 最終更新2010年08月04日
「ねこのす」にもいよいよXTZ125がやってきた。 やってきたといっても販売店まではもちろん受取に行っている。 納車費用ももったいないし。
とりあえず車両を受領して試走と確認を兼ねてガレージまで移動。
本格的に試運転＆試験を開始する前に→新車のうちに でとりあえず整備＆お手入れ実施。
とりあえず乗ってみて感じた点はこんなところ。
良い点
- 車体が軽い。
- ハンドル切れ角は十分。 （オフロードバイクとしては普通。 渋滞走行時には有利。）
- 車体が細い。 （オフロード車なのでハンドル幅は有る。）
- クラッチ（操作に必要な力）は非常に軽い。 （軽すぎか？→クラッチについて）
⇒すり抜け性能は非常に良好。
- 燃費が非常（異常？）に良い。（実用40km/Lは余裕。 管理人の場合、通勤で50km/L近くの数値を出す。 なお、ツーリング時などは55km/Lを越えてしまうこともある。 自分が出した結果でなければ俄かに信じがたい。）→燃費について
- キャリアをつければ積載性も十分。 （一般的なバイクとして。 メットインスクーターとは比べていない。）
- セルスターターに加えてキックペダルも装備。 気分次第でキック始動も可能。キックも軽いし、始動性も極めて良好。（→キャブ車のお約束）
- 車両自体の価格も比較的安い。
- 自賠責保険も安い（5年入っても17,510円 2008年4月1日からは更に安価になって14,070円。（どちらも本土））
- 任意保険も安い。（原付は何台持っててもファミリーバイク特約が使えて一定額）
- タンクはスリムだけど容量は10リットル超のカタログ値10.6リットル。 （だいたいトリップ430キロ位でリザーブに切り替え。 リザーブまで使えば無給油500キロ走行も余裕。）
- パッシングスイッチ装備は嬉しい。 追い越しの合図で使うことは先ず無いが。 （ロービーム点灯時にパッシングスイッチを押すとHi-Lo同時点灯となり、発電容量が不足する為か逆にちょっと暗くなるのは御愛嬌。）
- ヘッドライトのバルブは35WのH4。 ネットで事前に収集した情報では暗い暗いという話だったが、思ったより明るく満足。（→光軸調整してみる。）
- 車体が軽量で、絶対馬力がそれほど強力でも無いからか、タイヤやスプロケ等、消耗品の持ちが非常に良い。
- 燃費の良さと関連すると思うのだが、発熱量が少ない。 これは夏場の渋滞に巻き込まれた場合でも大排気量車のように灼熱地獄に襲われずに済む。 そのため通勤時は特にありがたい。
- バランサー装備のためか振動が少ない。 そのため疲れが少ない。 バイクの振動や鼓動が嫌いなわけではないが、XTZのように気楽に乗るバイクには大切なことだと思う。
いまいちな点
ちょっと重箱隅的な点まであげると
- クラッチのタッチが悪い。ネットでも情報がいくつかあがっているがクラッチが弱点の模様。 つながる時にガリガリゴリゴリ異音を発する。⇒いろいろ試行錯誤の結果解消した。
- リアブレーキをかけると、ブレーキペダルが少し上下に動いた。（リアブレーキライニングが精度的に真円が出ていない？ハブ自体の製造不良？）⇒ブレーキを使用（摩耗）することで真円が出ると予想。そのまま乗る→しばらく乗ると解消。
- フロントホイールにブレがあり、時速40キロ位の一定速度で走るとフロントから多少振動が出る。→スポーク調整して解消。
- ヘッドライトの光軸調整がイマイチ。 異常なまでに近く（低く）を照らしていた。 （購入店の店員から輸入時に左側走行用として国内旧セローのレンズに交換していると聞いたが、その影響だろうか？） →調整すれば満足。（調整はドライバー一本で簡単にできる。ネットでライトが暗い暗いと言われているのはこれが原因か？）
- メインキーシリンダーの動きが渋くなりやすい。 潤滑すれば解決。→キーと鍵穴について考える
- 外装のゴム部品（クラッチレバーのピボット部や、スロットルワイヤーのアジャスター部をカバーする部分）の劣化が早い。 納車時点で結構ボロボロになっていた。 バッテリーのブリーザーパイプも劣化が激しい。(2007/10/30追記）
といったように致命的な問題点は当然ながら無い。 強いて言うとクラッチのタッチが最大の欠点か？
もっとも、クラッチの問題についても解決の方法は解ったので、実際のところこれといって問題点は無い。
その他
- キャブ車のお約束だが、若干キャブレター内のガソリンが劣化しやすい模様。燃料コックONのまま数日放置すると、次回始動時に多少もたつく。 毎日使う分には全く問題無し。→キャブ車の燃料コックについて考える
- 燃料タンクのキャップは国内他車で一般的なロックすると動かなくなるタイプではなく、ロックするとフリーに回せるようになり開けられなくなるタイプ。 開け方を知らないとガソリン補給時に焦るかも。
- 鍵（キー）は国内のヤマハ用の一般的なキーとは異なり板厚が薄め。 ブランクキーの在庫が無いためか国内の一般的な合鍵屋で作ってもらうことは難しい模様（2006年時点）。 しょうが無いので無理やり国内ヤマハのブランクキーで合鍵を作成してもらい、グラインダーで板厚を薄くして緊急用予備キーとして保管している。 早く国内にもこのタイプのブランクキーを供給してもらいたい。
- ヘルメットホルダーは無いより有った方が良かった。 自分は必要ならトップケースをつけるから問題ないけど。 南京錠や車体の盗難防止用ワイヤーロック等でヘルメットを固定しても良いかと思う。
- オフロード車として見ると、サスは極上というモノでもなく、国産の一般トレール車と同じような？感じ。 モトクロスコースでレーサーはもちろんCRMやRMXとは比べてはいけない（と思う）。 でも（ジャンプの無い）林道を楽しく走る分には十分可能。（自分の場合はほぼ通勤専用になってしまったが。）
- ヤマハ発動機から正式に国内販売されているわけでもないのに、純正部品が供給されるのは非常にありがたい。
部品価格については、国内販売車両の価格よりもかなり割高なものもあるが、本来ブラジルで組み立てている部品が日本で入手出来るだけでも幸せなのだろう。 しかもネット上のパーツリスト（⇒これとか）で部品番号を確認してからヤマハ発動機の部品検索サイトで部品の価格と在庫有無まで確認でき、更に二輪車販売店で発注できてしまう。 便利な世の中になったと関心するのだが、直接に販売していないにも関わらず自社ブランドのバイクに対して責任を果たすメーカーというのは賞賛されるべきだろう。
ちなみに管理人は消耗部品等は、他のサイトで流用可能なパーツを調べてできるだけ他車の安価な部品を使用している。（申し訳ない）
で、勝手な感想と結論。
聞かれてもないのに管理人が勝手にXTZ125について語ってしまう。
他人の自慢話が笑って許せない人は読まずに飛ばすように。→読み飛ばしてXTZ125の部屋に緊急脱出
おすすめしない人
- XTZ125は非常によく出来たバイクだが、公道走行可能な125cc・4ストローク単気筒エンジン搭載車として常識的範囲を超えた存在では無い。 よって「他のバイクや車と張り合って前に出ないと気が済まない。」という人は、絶対に乗らない方が幸せ。（⇒第７先頭集団へ入団する）
- ライトの光軸や、スポーク等の多少調整が必要な部分を、「クレーム対象」としか認識できない人にもお勧めできない。 多少の調整・整備は自分でするか、今後していこうと思う気持ちが必要だと思う。
- バイクで見栄が張りたい人。 バイクの自慢しか出来ない人。
おすすめする人
- 上記以外の「トコトコ走り」や、「楽しく通勤」がしたい人にはおすすめ。
- はじめてのバイクにもお勧め。 楽しく安く乗れて整備の基本が覚えられるかも。
- リターンライダーにもお勧め。 （体力がそれほど無くても扱いは非常に楽。）
- 見栄や意地、虚栄等、いろいろ重たいモノを積んだ大排気量車に乗っている人には超お勧め。 はじめてバイクに乗った頃の気持ちを思い出すハズ。
今後の運用方針
上記の結果から、「ねこちやづけ」については、ひとまずオフロード・トレール車としてではなく、当初の計画どおり通勤車両として運用していくこととした。
もちろん「XTZ１２５ではオフロードは走れない」などと言う意図は全く無い。 管理人のテクニックでは「エンジン出力」・「制動力」・「サスの許容量」について少しでも余裕のある車両に乗らないと、まともにオフロードを走れないという事情があるので、いろいろ無理をしてでも別にオフ専用車を用意しているのだ。
XTZ125が、正規の国内販売車ではないことも心理的な理由として通勤車両として運用させる一つの要因となっている。 現状では、日本のヤマハから正式に国内販売されていないにもかかわらず、ヤマハの販売店で部品の調達が可能である。 が、正規販売車両でないXTZ125はいつ部品の供給が中止されても（日本のヤマハ発動機に対して）文句は言えない。（と管理人は思っている。）
これが、林道等を走る車両であれば、各部の消耗が激しく、頻繁に部品の交換が必要になるであろうが、通勤専用であれば、タイヤやスプロケットなどの基本的な消耗部品の交換だけでかなり長期間運用可能であろう。 これら基本的消耗部品については、他車とも共通であるため、供給が止まることは無いと思われる。
オフロード等で使用すると必要になるであろう外装パーツなどの専用部品は、価格が高い上に、部品の供給が継続されるとしても、価格や在庫量等の点で国内正規販売車両にかなわないだろう。
これらのネガな部分を出来るだけ表に出さない為には、
� 岼貭蟯�間で距離を稼げる」⇒部品供給が可能な期間中に使い切る。
�◆峺魎紘�品が基本的な消耗部品中心となる」⇒外装パーツなどの供給が難しいパーツの交換必要度が小さい。
という点で通勤専用にすると有利なのだと考えた。
結論
「ねこちやづけ」については、上記の検討結果から通勤専用車としての運用を行うこととした。
今後、部品供給が確実かつ国内他車並の価格になった暁にはオフロードをガリガリ走るようにしても良いと思っているが。
他の多くのXTZ１２５乗りがオフロード走行性能向上を目指しローギャード化等の変更を実施していく中、一人ぐらいは通勤性能向上を狙ってハイギャード化などの他人と違う変更を行っていっても良いと思っている。
今後聞かれてもいないのにいろいろな内容を公開していく予定なので、XTZ125に興味のある人は参考にしていただければ幸いである。
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